連休明けの21日、東京株式市場は日経平均株価が2000円以上値上がりしました。半導体関連の銘柄を中心に買い注文が広がったと報じられています(出典:NHKニュース(経済))。

2000円という上げ幅は、率にすれば数%規模。日々の値動きとしてはかなり大きな部類です。なぜこれが読者に関係あるのか——半導体は今の相場の「エンジン」であり、ここが動くと指数全体、そしてインデックス投信を持つ多くの人の資産にも影響が及ぶからです。

なぜ半導体が相場を動かすのか

日経平均は225銘柄の平均ですが、値がさ株(株価の高い銘柄)の影響を強く受けます。半導体関連には値がさ株が多く、この一角が買われると指数がぐっと持ち上がる構造になっています。つまり「日経平均が2000円上がった」の中身は、実は少数の銘柄が牽引している可能性が高い、という点は冷静に見ておきたいところです。

へえ、と思っていただきたい豆知識を一つ。日経平均の1日の上げ幅の過去最大は2020年3月、コロナショックからの反発局面で記録した約2000円超でした。つまり今回の急騰は、歴史的に見ても指折りの大きさに入る動きなのです。こうした大幅高は、下げの反動や海外市場の急変、需給の偏りが重なったときに起きやすい、という特徴があります。

AIブームと半導体の距離感

先日、私は「なくならない仕事」としてブルーカラーやAI時代の働き方の記事を書きました。あのときも触れましたが、AIの普及は「産業革命に匹敵する」と語られるほどの構造変化です。その心臓部にあるのが半導体であり、今回の買いも、AI需要への期待が改めて意識された面があると私は見ています。

ただ、期待が先行する相場ほど、値動きは荒くなります。上げが急なら、利益確定の売りによる反落も急になりやすい。慎重派として言えば、2000円高という数字そのものに高揚するより、「なぜ上がったのか」を分解して考える習慣のほうが、長い目で見て役に立ちます。

一喜一憂しないための視点

1日で2000円動く相場は、天気でいえば急に晴れ間が広がった状態です。気持ちのいい青空ですが、気圧の変化が大きいときほど、その後の天候も変わりやすいもの。長期目線の方は、こういう日こそ自分の投資方針を確認する日にするのがよいと思います。

売買を推奨するものではありませんが、半導体関連は今後も相場全体の方向を左右する材料として意識されそうです。指数の動きを見るときは、何が牽引役だったのかまでチェックする——それだけで相場の解像度がぐっと上がります。